村下孝蔵ーシングル

村下孝蔵さんの代表曲【ゆうこ】歌詞の意味を解説&鑑賞!心閉ざした女性に寄せる愛

村下孝蔵 代表曲 ゆうこ
wowja


村下孝蔵さんの楽曲は歌詞や世界観が難解と評されることもありますが、ここで取り上げる「ゆうこ」もまた例外ではありません。

管理人はこれまで50曲以上村下さんの楽曲を解説し、当サイトで公開してきました。そんな管理人が今回もひとつの解釈として「ゆうこ」の世界観を解説してまいります。

あくまで個人的な理解ですけれど、皆様がより村下さんの世界に親しむための参考となれば幸いです。

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参考:当サイトの村下孝蔵さん特集🎸

当サイトでは村下孝蔵さんの全楽曲、とりわけその歌詞の意味や世界観を解説することを目標に掲げています。

⇒村下孝蔵さん楽曲解説・歌詞解題についての詳しい「考え方」はこちら

ご興味のある方は、以下の記事もお楽しみいただけるはずと自負しておりますので、お時間のあるときにどうぞ遊びにいらしてくださいませ。

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(解説楽曲例:ロマンスカー、だめですか、いいなずけ、北斗七星、夢からさめたらなど)

⇒「踊り子」など代表曲はこちら

原則として、歌詞が歌われる順番そのままで解釈をしていきます。下部に歌詞全文を用意しましたので、適宜ご利用くださいね。

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🎵 著者について

この記事を書いた人

新おうじゃ

名前 / Name  
おうじゃ 

職業 / Occupation
お米賞味マイスター、歌詞解説・鑑賞家、福話術者(家庭教師も兼業)

実績 / Achievements
1年に満たないうちに20種類以上の銘柄米を賞味+レビュー。同時に各種音楽の歌詞解説を50曲以上行い、村下孝蔵さんについては全楽曲の世界観を解説中。【福話術】と題したあらゆる人の心に寄り添う記事を執筆、分野を開拓している。

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『夢の跡』所収

“ゆうこ”

記憶の陰にぽつりと座り 淋しげに
白い指先 ピアノを弾く女(ひと)

解題

いかにも切なげな、静かなピアノから始まる本楽曲。

村下さんが作曲するときに選択した調によるのだと思いますけど、メロディラインがどこか斜めから入ってくる感じがします。

正面から耳に届く音階ではなく、ややひねりのあるメロディであることによって、楽曲に登場する女性が取り返しのつかないほど心に傷を負っていることが示唆されていますね。

ショパンのピアノ曲に#など変調がたくさんあることもオマージュされているかもしれません。

一人過ごす女性に想いを寄せる男性

この女性は現在、ただ一人暗い部屋で暮らしています。

かつて愛した人がいたのでしょう、しかし、どのような理由か定かではありませんが、もうお別れしています。

その当時の「記憶の」薄れ消えてゆく「陰にぽつりと座り」、「淋しげに」細く「白い指先」でピアノを弾いています。

男性がこのような女性に想いを寄せてしまった、というのが本楽曲の基本的な場面設定です。

「ショパンが好きよ
悲しい調べ奏でれば
恋のできない私に似合い」
と言った女(ひと)

男性が女性と話す機会を持ったとき、女性は「ショパンが好きよ」と言いました。

「悲しい調べ」を「奏でれば 恋のできない私に似合い」と言うの聞いて、男性は口にしようとしていた言葉を飲み込みます。

ピアノの奏でる音を聴けば、女性がどのような気持ちで過ごしているのかは分かります。

男性は元気づけてあげようと考えてもいたのですが、自分の想像できないほどに女性が重いものを背負って生きていることを目の当たりにして、胸の内で独り言ちます。

どんな過去が君を変えてしまったの
瞳の翳りが せつなすぎるよ

「変えてしまった」という表現からすると、男性と女性は以前から知り合いだったのかもしれません。

男性は昔の明るい女性のことを覚えているがゆえに、すっかり変わってしまった女性の「瞳の翳りが せつなすぎ」ました。

女性は別人のように変わってしまった。

そこに自分が立ち入る余地がなかったことも、男性にとっては大きなショックなのでしょうか。

打ち明けられぬ愛に苦しむ

言い出せない愛は
海鳴りに似ている
遠くから 絶え間なく寄せ
胸を強く 揺さぶる

二通りのとらえ方ができると思います。

上で見てきたように、男性と女性が以前から知り合い同士だったとすれば、男性は昔から女性に想いを寄せていたのでしょう。

その当時からずっと「言い出せない愛は」、女性が変わり果ててしまっても「海鳴りに似て」過去から現在に至るまで長く「遠くから 絶え間なく寄せ」、男性の「胸を強く 揺さぶる」のです。

自分が相手だったならば女性はこんなに傷つかなかったはずだとか、もはや女性に気持ちを伝えることはできないのだろうかとか、そこにはさまざまな感情が去来していることでしょう。

他方、男性が最近になってこの女性と出会い、惹かれたのだと読めば、虚ろと言えそうなほどに淋しげな女性の様子に圧倒されているのかもしれません。

女性が「愛」によってこのような姿になったのだとすれば、自分がこの女性に求めている「愛」とは何なのだろうか、自分が再びこの「愛」を女性に向けることは許されるのだろうか……という方向で胸を揺さぶられるのです。

ピアノの音はどこか冷たく あの女は
壁にかかったモナリザのように

何度訪ねてみても、女性の奏でる「ピアノの音はどこか冷たく」、女性自身を含め男性や他の人々を締め出し、遠ざけています。

遠くからしか見ることのできない女性は「壁にかかったモナリザのように」色のない微笑を浮かべ、会話もしますがもうこの世にいないかとさえ感じられます。

真珠の美しさと頑なさ

子供のような僕のことなど 見もせずに
真珠のように
かたく心を閉ざしてる

無邪気に想いを寄せる「子供のような」男性の「ことなど 見もせずに」、女性は「真珠のように かたく心を閉ざして」います。

ここで「真珠のように」とあるのは、男性から見て女性の芯の部分には美しいものがいまだ存在するはずだ、という願いとも読めますね。

逆に、その真珠だけは失いたくないので、女性は固く固く心を閉ざしているとみることもできます。

この場合は「真珠」を、かつてともに過ごしていたお相手との記憶などととらえることになるでしょうか。

女性と真珠(貝)との組み合わせは、隠れた名曲として取り上げた「90ページの日記帳」にも見られます。
また、ルネサンス期の画家ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」なども思い浮かびました。

かけがえのないもの
失したあとは
どんなに似たものも
かわれはしない

男性の述懐でしょうか。

かつてのお相手という「かけがえのないもの」を「失したあとは」、いかに男性がその人と同じように、あるいはそれ以上に女性を愛そうとしてみたところで「どんなに似たものも かわれはしない」。

女性の振る舞いから、このことを男性もはっきりと理解しているので、

窓越しに見ていた黒髪にまかれて
目覚める夢を見たよ
君に届け この歌

言い出せない愛に煩悶しながら休んだ夜には、遠く「窓越しに見ていた」ピアノを弾く女性の「黒髪にまかれて 目覚める夢を」見ました。

「愛」の多面性

男性は悲しい調べを奏で続ける女性へ向けて祈ります。「君に届け この歌」と。

女性は人間の言葉を含まない悲しいピアノばかりを弾いているのですが、男性は人の言葉と心で紡がれる「歌」(愛)にもう一度耳を傾けてほしいと望んでいるわけですね。

言い出せない愛は
海鳴りに似ている
遠くから 絶え間なく寄せ
胸を強く 揺さぶる

自分の歌が女性に届くかどうかは、男性には分かりません。

しかし男性は女性の元を離れることもなく、胸を揺さぶる海鳴りに身をゆだねて歌い続けるのでしょう。

人間を打ち壊すほどの働きを秘めた「愛」と、その「愛」によって女性を想い続ける力を得ている男性のあり方が好対照です。

「愛」の多面性に焦点を当てた楽曲ということもできるかもしれません。

聴きどころ

冒頭でも書きましたが、おそらく調の選択が絶妙で、傷ついたことによってある種ゆがめられた女性の心の様子がとてもよく表現されています。

サビへ向かう部分など、ちょこちょこと半音高めに(?)とられるメロディも雰囲気が出て見事です。

もしかしたら、この曲調をすごく古風なものに感じる方もいるかもしれませんね。

喉からCD音源と言われる村下さんですけれど、ライブでアレンジがあまり変化しない本楽曲は特にその傾向が顕著です。

管理人の感想

村下さんの楽曲の中ではかなり著名な方に入ると思いますが、管理人はそこまでハマっていませんでした。

音楽はきれいですがかなり暗い内容ですし、男性にも救いがあるのかないのか分からないような歌詞で、カラオケでもあまり選択しなかった記憶があります(笑)

しかし、こうして解題をしてみると、女性と男性の心の動きが思っていたよりはっきりと描かれていて驚きました。

こんな風にもっとその曲を知って、好きになることができるので、ここに解説をする場を与えてもらっていることは自分としてもとてもありがたいのです。

ぜひ、皆様も自分なりに「ゆうこ」を堪能してくださいね☆

(なお「ゆうこ」のタイトルは村下さんが当時婚約していた方から取られたそうです。)

他の楽曲解説もご覧になりたい方は、歌詞全文下部↓のリンクへどうぞ。

ゆうこ【歌詞全文】

記憶の陰にぽつりと座り 淋しげに
白い指先 ピアノを弾く女(ひと)
「ショパンが好きよ
悲しい調べ奏でれば
恋のできない私に似合い」
と言った女(ひと)

どんな過去が君を変えてしまったの
瞳の翳りが せつなすぎるよ

言い出せない愛は
海鳴りに似ている
遠くから 絶え間なく寄せ
胸を強く 揺さぶる


ピアノの音はどこか冷たく あの女は
壁にかかったモナリザのように
子供のような僕のことなど 見もせずに
真珠のように
かたく心を閉ざしてる

かけがえのないもの
失したあとは
どんなに似たものも
かわれはしない

窓越しに見ていた黒髪にまかれて
目覚める夢を見たよ
君に届け この歌

言い出せない愛は
海鳴りに似ている
遠くから 絶え間なく寄せ
胸を強く 揺さぶる

(作詞・作曲:村下孝蔵 編曲:水谷公生ー1982年4月21日)

この歌詞全文の引用は「ゆうこ」の魅力を解説するため、および閲覧者の方々の便宜のための必要によってなされたものです。

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おうじゃ
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三つ子の魂いつまでも

あなたがあなた自身であることを応援する、やさしく愛のある文章を目指しています。
現在の主なコンテンツは生活や音楽(特に村下孝蔵さん・シティポップ)。
さらに独自の視点からの「福話術」分野を開拓中。

新潟県生まれ。
小学生時代のあだ名は「おうじゃ」。
潜在スキルは「ひょうきん」。

東京大学法学部卒→→🕊🍀🎈→→⇒⇒お米賞味マイスター、歌詞解説・鑑賞家、福話術者(家庭教師も兼業)。
詳細はプロフィールページにて。
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